前回の続きで、相差の大将は、ぶっきらぼうで恐そーやったけど、なんせ釣りは池か堤防くらいでしかやったことなく、お金を払って釣りするのもこの日が初めて。渡船屋のオヤジ=荒くれ漁師のイメージやったんで、こんなもんかなぁと。名前を告げ、桟橋へ荷物を運んどくよーにとの指示に従い荷物を運ぶ。荷物と言ってもこの頃はクーラーボックスに竿とエサ屋で買ったままのビニール袋だけ・・シンプルそのもの。周りの釣人は皆ベテランそうに見えるし、はっきり言うとオッサンばっか・・・うちらは20代半ば、それも堤防釣りにでも来たような様相やから完全に浮いとる。(^_^;)
で、いよいよ渡船開始。船に乗るという非日常だけでワクワクしてたんやけど「こらぁ!横(船の縁)に腰掛たら危ないやろ!!」と大将の叱咤。いきなり怒られた。2,3分で渡船場から一番近い筏(内筏)へ到着して、片足を筏に掛けたまま荷物を下そーとした時「こらぁ!足掛けたら船が離れて落ちるやろ!!」とまた怒られた。(+_+)
降りた筏は結構大きく5,6人で相乗りとなった。適当に空いてる場所へ友人と並んで座って早速準備。団子作るのはもちろん初めて・・・訳も判らずに相差特製団子ベース(麦ヌカ+フスマ+サナギ)に荒びきサナギとチヌパワーを適当に混ぜて、足でガンガン踏んで割ったアケミ貝を混ぜ込み、水も適当に入れて・・・もうムチャクチャ。竿はメーカー不明の2.1m筏竿、リールはダイワのチヌジャッカー、仕掛は3号通し、3号中通しオモリ、チヌ針5号の当時のスタンダード仕掛? ボケを刺して団子に包んで竿下へドボン!待てど暮らせどアタリはなく・・仕掛を回収しようと巻き上げると団子がそのまま上がってきた。(-_-) 水を入れたりヌカを足したり・・・何とか餌が抜けるようにはなったけど、アタリはなく。釣りを始めて2時間もするとイヤになってきた・・・さらに春一番が吹き荒れて後ろから飛沫が飛びまくり背中はズブ濡れ状態。すっかり心は折れ、見回り船がやってきた昼で上がった。丘へ上がってから、初めての釣りだったこと、団子が上手くできなかっ
たことなどを大将に話すと、団子の作り方を実演して丁寧に教えてくれ、アタリや釣り方も詳しく教えてくれた。あと朝の怒られたことについても、航行中の船の横に(縁)に座ってて誤って海に落ちるとスクリューに巻き込まれるということや筏に片足掛けると船が離れてマタ裂き状態で落ちるということを教えてくれ、大将曰く「優しく言うたら効き目ないやろ、ホンマに危ないことは本気で叱らんと。」と笑顔で話してくれた。帰り際には「今度は釣れる!また来いよ!」と。
朝から怒られまくり、全く釣れずにズブ濡れになるという、厳しい洗礼を受けた記念すべき?かかり釣り初釣行、普通なら2度と行きたくないんやろけど・・・もう一度やりたくなったのは、やっぱチヌが釣りたいのと、親父のように厳しく優しい相差の大将の人柄に惚れたせいかもしれん。
その3に続く・・・かも?!
2009年06月08日
かかり釣りを始めた時の話・・その2
posted by 前川 at 22:30| 日記